「最近なんだか心が疲れている」
「やる気が出ないし、すぐに落ち込んでしまう」
「食事でメンタルを整える方法ってあるの?」
そんな風に感じているHSPさんも多いのではないでしょうか。
心の疲れは、実は“栄養不足”が原因になっていることがあります。
体だけでなく、心のバランスを整えるためにも食事は大切な役割を持っているんです。
この記事では、心が疲れているときに意識して摂りたい3つの栄養と、HSS型HSPの私が実際に心や体に元気が足りないときに食べている物を紹介します。
- 情緒が不安定になりやすい
- 栄養で心のバランスを整えたい
- 食事からメンタルケアする方法を知りたい
という繊細さんは、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
心が疲れたときに必要な栄養って?

栄養はバランスよく摂取することが大切。とはいえ、毎日すべての栄養をバランスよく摂ることは難しいですよね。
以下では、心が疲れているときにまず意識して摂りたい栄養を3つ紹介します。
【動物性タンパク質】卵・豚肉・マグロ・エビ

心の疲れを感じたら、まずは卵や肉類、魚介類でタンパク質を補いましょう。
あやな人間の体は、なんと10万種類ものタンパク質からできているんですよ!
タンパク質には、筋肉や内臓をつくったり、体を動かすためのエネルギーになったりと、さまざまな役割があります。
脳の中で情報のやり取りをする「神経伝達物質」も、タンパク質を小さくした物質の「アミノ酸」から作られています。
そのため、タンパク質が不足すると思考力やメンタルの安定にも影響してしまうことがあるんです。
このタンパク質を構成するアミノ酸には、次の2種類があります。
- 必須アミノ酸:体の中で作ることができない
- 非必須アミノ酸:体の中で作ることができる
必須アミノ酸は自分の体では作れないため、食事で取り入れることが大切。
ごはんやパン、じゃがいもなどにもタンパク質は含まれていますが、効率よく摂りたいときは、必須アミノ酸を多く含む動物性タンパク質を意識してみるのがおすすめですよ。
- 肉類:豚ロース、鶏ささみ、牛もも肉
- 魚介類:アジ、イワシ、マグロ、サケ、イクラ、エビ
- 卵類:鶏卵、うずらの卵
タンパク質を多く含む食べ物の例



動物性タンパク質をたくさん食べるぞ! と思ったら、以下のようなご飯を食べるといいですよ~。


【鉄】レバー・牛肉・カツオ・マグロ


鉄も心の健康を保つために大切な栄養です。
鉄は体中に酸素を運ぶ役割があります。
そのため、鉄が足りないと酸素も足りなくなり、
- 疲れやすくなる
- 集中が続かない
- めまいがする
といった貧血症状を感じやすくなります。
もし「鉄不足かも」と感じたら、レバー、牛肉、マグロなどを食べるのがおすすめ。
野菜や果物にも鉄は含まれていますが、肉や魚の鉄とは種類が違うため、体への吸収され方にも違いがあるんです。



え?鉄は「鉄」だけじゃないの??
鉄には、以下の2種類があるんです。
- ヘム鉄:動物性の鉄。吸収率が10~30%
- 非ヘム鉄:植物性の鉄。吸収率は2~5%
ヘム鉄は、非ヘム鉄に比べて体に吸収されやすく、ほかの食べ物との組み合わせによる影響も受けにくいと言われています。
ただ、ヘム鉄を多く含む食品は肉類だとレバーや砂肝といった内蔵が多いことから苦手で食べられない方もいますよね。
栄養はできるだけ食事から摂るのが理想ですが、難しい場合はサプリメントで補ってあげるのもひとつの方法です。
- 肉類:豚レバー、鶏レバー、牛レバー、砂肝、牛肉
- 魚介類:赤貝、カツオ、マグロ、イワシ
ヘム鉄を多く含む食べ物の例



鉄が摂れるお料理アイデアも考えてみたけど、ビタミンも意識したら組み合わせが茶色と緑ばっかりになっちゃった…でも栄養はバッチリ!


【ビタミンB群】豚肉・カツオ・ウナギ・ほうれん草


ビタミンB群は、「ATP(アデノシン三リン酸)」というエネルギー物質を効率的に作るために必要な栄養です。
ATPとは、食べ物の味を感じる、花の匂いを嗅ぐ、歩くなど、日常のあらゆる活動に使われるエネルギーのもとになるもの。お金がさまざまなものと交換できることに例えて、ATPを「生命のエネルギー通貨」と呼ぶこともあるんですよ。
ATPは糖質や脂質から作られますが、その際にビタミンB1やビタミンB2などのビタミンB群が必要です。
ATPは体の中に貯めておくことができないため、作られた瞬間から使われていきます。



脂肪は蓄えられるのに、なんでATPは貯められないの…!
ATPを作るために必要なビタミンB群が足りなくなると、ATPも足りなくなってしまいます。
「最近なんだか疲れやすい」
「気持ちが上がらない」
と感じたら、もしかしたらビタミンB群が足りず、ATPがうまく作れない状態になっているかも。
心や体の元気が足りないと感じたら、ビタミンB群を多く含む食品を意識的に摂るようにしてみてくださいね。
- ビタミンB1:豚ヒレ、そば、玄米ご飯
- ビタミンB2:豚レバー、うなぎ、ぶり
- ビタミンB6:かつお、まぐろ、サケ、豚ヒレ、バナナ
- ビタミンB12:牡蠣、あさり、さば、ホタテ
- ナイアシン:たらこ、まぐろ、鶏むね
- パントテン酸:鶏レバー、鶏ささみ、アボカド
- 葉酸:鶏レバー、菜の花、ほうれん草、ブロッコリー
ビタミンB群の種類と多く含む食べ物の例



ビタミンB群はいろんな食べ物に入っているから、食事の組み合わせが考えやすい♪


HSS型HSPの私が疲れを感じたときに食べているもの
「いろいろな食べたほうがいいんだろうけど、まず『これを食べたらいい』っていうものはない?」と思うこともありますよね。
以下では、HSS型HSPの私が心や体が疲れたとき、実際に食べているものをご紹介します。
心が疲れたときは、ナッツと小魚


在宅で仕事をしているとお昼ご飯を抜いてしまうことが多く、食生活を改善するために小袋のミックスナッツや小魚アーモンドを食べていたら「あれ?なんか前よりも調子がいいかも」と感じるようになりました。
落花生やくるみ、アーモンドにはビタミンB1、ナイアシン、葉酸などのビタミンB群が含まれています。
小魚には鉄のほか、脳を守ってくれるDHAやEPAも豊富。
ナッツや小魚を週に3~4日ほど習慣的に食べるようになってから、以前に比べて情緒が安定しているように感じています。



ホルモンバランスの影響による落ち込みや、イライラといった心のゆらぎが少なくなってきました
「お腹が満たされると眠たくなってしまうから、お昼はあまり食べない」
「ちょっと小腹を満たしたいときのおやつを探している」
そんな方におすすめしたいおやつです。
体が疲れたときは、魚と納豆
仕事が立て込んでいるとき、無性にカツオやエビ、納豆が食べたくて2週間ほど毎日食べまくっていました。
すると忙しいはずなのに、なぜかいつもより体が元気。
体が元気で自分の思うように動けていると、メンタルのアップダウンも小さくなっていきました。



「食べすぎかも……」と不安に感じていたのですが、不足していたタンパク質やビタミンB群が補われたのかもしれません
普段は肉しか食べていないという方は、食事のメインをしばらく魚にしてみることをおすすめします。
タンパク質を積極的に摂ると、睡眠の質も上がりますよ。
目が疲れたときは、クコの実


毎日パソコンと向き合う仕事をしていると、ドライアイで辛くなることもあります。
そんな時、通っている薬膳料理教室の先生から「一日20粒くらいクコの実を食べてみたら」とアドバイスをいただきました。
「スーパーフード」として人気のクコの実には、ゼアキサンチンという抗酸化作用を持つ物質を豊富に含んでいます。そのほか、鉄やビタミンB群も含まれているため、心や体に疲れを感じている人はスープや飲み物に浮かべて食べてみてはいかがでしょうか。
私は甘酒に10粒ほど浮かべて、柔らかくして食べています。
ほかのドライフルーツと一緒にシリアルに混ぜて食べてみてもおいしいかもしれませんね。



ホルモンバランスや環境の影響に負けない食事の習慣を作りたい人には、以下の本もぜひ読んでみてください!
季節ごとの体の不調の解説と、おすすめの食材・調理法などがわかります。
著者は薬剤師や漢方カウンセラーの資格を持つ大久保愛さんが執筆しており、薬膳に興味がある人はぜひ手に取ってみてくださいね~!
【まとめ】心を元気にするには食生活を整えよう
心が疲れたときは、栄養の偏りがメンタルに影響していることもあります。
HSPさんは感じる力が強い分、心身のバランスが崩れやすいですよね。
そんなときこそ、まずは食事から見直してみましょう。
タンパク質・鉄・ビタミンB群を意識して摂ると、心と体のエネルギー回復に役立ってくれますよ。
私自身も、ナッツや小魚、魚料理、クコの実などを日常に取り入れることで「なんとなく調子がいい」と感じられる日が増えました。
体に元気が戻ると、気持ちにも自然と余裕が生まれてきます。
繊細さんの心と体は、つい頑張りすぎてしまいがち。ときどき立ち止まって自分を労わる時間も必要です。
食事を整えることから、自分を大切にする一歩をはじめてみてくださいね。





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